モード同期レーザーのRFスペクトル

2021年 02月05日

  • 研究・技術
  • ファイバレーザ

モード同期レーザーの安定性を測る目安の一つがRFスペクトルです.レーザーのRFスペクトルは,レーザーからの出力光をフォトレシーバで受光して,フォトレシーバから出力されるRFスペクトルをSMAケーブルなどでRFスペクトラムアナライザ(RFスペアナ)に導くことで観ることができます.

下の写真はRFスペクトラムを取得している様子を写したものです.安定なモード同期状態(左)と,不安定なモード同期状態(右)を示しています.

RFスペクトラム

 

一般的に,モード同期レーザーのRFスペクトラムを評価するときは,この写真のように300MHz程度の広いレンジと,写真はないですが,300kHz程度の狭いレンジの両方を測定します.繰り返し周波数とその倍波を示すRF信号のピークと,雑音の差が大きいほど(SN比が大きけいほど)安定です.おそらく,論文を読むと S/N が 70 dB 程度の場合が多いみたいです(たまに 90 dBという例もあります).S/N 50 dBで安定としている場合もありますが,その場合はおそらくRFスペアナの性能にもよるんだと思います(RFスペアナの機構が違うなど).

写真は無いですが,RF信号のピークが波打っている場合もあります(リニアスケールで見たことは無いですが,おそらくリニアスケールだと綺麗なsin波になっているかと).そのような場合は,変な変調が載っている場合であり,あまりよくないようです.



Author - Masanori Nishiura

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